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Channel: ☆夢織人の街TOKYO散歩&思い出の場所Ⅱ
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☆夏の思い出~懐かしい蚊帳(かや)

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蚊帳(かや)は現在余り使われることが無く、知らない方も多いと思いますが、昔は家庭の必需品でした。
 
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           西川の伝統の蚊帳 「萌黄の蚊帳」( 蚊帳販売店さんのHPからお借りしました。)
 
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                         浮世絵にもなった西川の蚊帳(蚊帳博物館蔵)
 
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ベビー用の蚊帳
 
 
蚊帳の歴史は古く、応神天皇が播磨の国を巡幸の際、「賀野の里(かやのさと)」という場所で蚊帳を張った
という記述があり、おそらくそれが蚊帳の始まりではないかと言われています。
その後、奈良時代の蚊帳(唐からの手法を取り入れる)を経て、八幡蚊帳(近江の国の八幡の商人が
初めて麻の糸を使って蚊帳の生産を始めた。)となります。
そして「西川」の初代”西川右衛門”が19歳で蚊帳、生活用品の販売を開始、1587年に近江八幡に
「山形屋」という店を開きました。
蚊帳は当時、大変高価な物で、戦国武将のお姫様の興し入れの品にも入っていたそうです。
 
蚊帳と言えば「西川」(西川産業)さんの「萌黄(もえぎ)の蚊帳(麻100パーセント)」が有名です。
グリーンの蚊帳は「萌黄の蚊帳」と言われ、蚊帳と言えば「萌黄色」と言われていたほどです。
寛永3年(1626年)の夏、西川2代目の甚五郎は蚊帳の荷を背負って近江から江戸に上がりました。
途中、大きな木の下で”うたた寝”をした時、爽やかな緑に包まれる夢を見たそうで、それがきっかけとなり
「寝る時も、目覚めた時も、涼味あふれる緑の中に居ると思えば、蚊帳を使う人の気持を和ませ、爽快な
気持にさせるに違いない」と思い、それ以来、蚊帳は緑に染められ紅色の縁が取り付けられた、西川の
「近江蚊帳」が製造され始めました。そしてその萌黄の蚊帳は現在でも変わることなく売られているのです。
初代が蚊帳を売り始めてから1426年、2代目甚五郎が「萌黄の蚊帳」を考案してから1387年間、ずっと
売られている西川さんの伝統の蚊帳は素晴らしいと思います。
 
子供の頃、家にあった蚊帳も麻で緑色でした。多分、西川さんの蚊帳だったと思います。
夏の夜、鴨居の四方に留めリングを取り付け、布団を敷き中に入るのですが、中は異次元のような気分に
させられ大好きでした。テント遊びをしているような、また、深い海の底に居るような独特の感覚がしました。
何とも風流な蚊帳の中、その蚊帳は今も閉まって保存してあるので、取り出して付けてみようかと思っています。

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