ある方から西荻窪の南口のお店が次々に閉店していると聞き、実際に廻ってみました。
ついこの前まで開いていたと思っていたお店の閉店に驚きを感じました。
こうやって西荻の街を歩いてみると、変わらないようでいて随分変わってしまったというのが実感です。
記事にした栄喜堂、リズドウル・ミツ、大松庵、とんかつ黒さん、の他、思い出すときりがないほど色々な
お店が姿を消しました。子供の頃からずっとたどって行くと、井上煎り豆店(同級生の実家)、都築靴店
(同級生の実家)、吉村金物店(同級生の実家)、有明靴店(同級生の実家)、黄金あられ(同級生の実家)、
小菊美粧店(同級生の実家)、つぼ焼き芋のお店(同級生の実家)、森田豆腐店、松寿司、西荻デパート内の
魚屋さん(同級生の実家)、レコードの新星堂、レコードのコメット(北口)、和菓子の清正、和菓子の三島屋、
和菓子の紅屋、和菓子の中むら、町田文房具店、こけし屋の隣の八百屋さん、市川乾物店、輸入菓子と化粧品のムロタ、塚本陶器店、北口の陶磁器とお茶道具の江戸屋さん、南口のフランス・ベーカリーさん、駅前の仲通りの一番手前にあった帽子屋さん、果物店、佃煮屋さん、履物店、中華飯店、銀座アスター、北口駅前にあった丸井、おでん種の佃權、北口女子大通りの古本屋さん、コーヒー木曜館、ジャムハウス、などなどまだまだありますが名前が思い出せません。
映画館は西荻シネマ(私が3歳の時、父に連れられ初めて行った映画館)、西荻セントラル(洋画)、西荻東映、
金星座、銀星座(隣り合っていた)などがありました。
1昨日、NHKラジオの午後マリを聴いていたら、水曜日のパーソナリティの風見慎吾さんが18歳で東京に
出てきた時、なんと西荻窪駅近くのおんぼろアパートに住んでいたという話をしていました。
西荻窪が時々懐かしくなり、今でもよく歩くそうですが、なんとそのおんぼろアパートが現存しているとの話に
驚かされました。これは奇跡ですね。場所はよく判りませんが、見てみたいと思いました。
西荻窪の歴史の中で、たくさんのお店が生まれ消えていったことを思うと、ふと寂しくなりました。
でも街も生き物、人の一生と同じく、開店、閉店、そして開店を繰り返して行くのは世の常です。
街角に立っていると今は亡き父と母、叔母が昔のように歩いている光景が浮かんできました。
現在はこの世に居ない人達、今は無くなってしまったお店達、懐かしさがこみあげてきます。
でも今、西荻の街を歩いている人は皆、明るく、意気揚々としていて、私のちっぽけな感傷を吹き飛ばして行く
ように思われました。
私の大切な故郷の西荻窪がこれ以上衰退して行かないことを切に祈ります。