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Channel: ☆夢織人の街TOKYO散歩&思い出の場所Ⅱ
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☆大好きだった童話「水の子(たち)」 WATER BABIES

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本の話が続きますが、前の記事の村岡花子さんが訳された児童文学の一覧を見ていて、「水の子」が
あることに気がつきました! 「水の子」は、私が幼い頃、大好きだったお話です。


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原書


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父と姉達が大の本好きだったので、家の中にはいつも、そこら中に本が溢れていました。
まるで古本屋さんのような状況の中で育った私は、小学校に上がる前から日本史を含め色々な本を読んで
いました。そんな中で好きだったのは、やはり子供なのでアンデルセンやグリムの童話集、メアリー・ポピンズのシリーズ、ガリバー旅行記シリーズ、などでした。そんな中である日ふと目に付いたのが、可愛い男の子の絵の
表紙が付いた「水の子」でした。確か講談社の「世界名作童話全集」の1冊で、きれいな挿絵が付いていました。
この本に魅せられ、何度も何度も読み返しました。今でも心の奥底に残っている大切な童話です。

「みずの子(たち)」の作者は牧師のチャールズ・キングスレー(1819-1875)で、1863年に出版された本です。ストーリーは若い煙突そうじのトムが川に落ち、溺れ、水の子に変身。水の中でトムは冒険したり、他の水の赤ちゃんや妖精と遊んだり、そして悪行のために処罰されている人たちを助けるために大変苦労しながら、
世界の果てまで旅をします。”おっくうでも正しい事をやる意思”を示したことで、トムはめでたく人間の世界に戻ることが出来、そして科学者になるというお話です。

著者のキングスレーが牧師であったことで、この本は教訓的な道徳寓話の面を持っているようですが、幼い私
には、とても楽しい水の中の冒険物語に思えました。この本に本当に夢中になりました。
水の中に出てくる他の水の子たちのキャラクターや魚や植物などがとても面白く描かれてもいました。
カラフルな挿絵も今でも、はっきり覚えています。あの本にもう一度会ってみたいと思いました。
現在、日本で購入できるのは偕成社の上下本です。絶対に買わなくてはと思っています。

ここに面白い逸話があります。ジャズ界のウェイン・ショーターが、やはり子供の頃からこの本がお気に入りで、
1960年代、「WATER BABIES」という曲を作ったそうなのです。そしてその曲はマイルス・ディビスの
アルバムタイトルとなったのです! ウェイン・ショーターは生で何度か聴いていますが、まさか、まさか、
ウェイン・ショーターがこの本の大ファンだったとは全く知りませんでした。とても嬉しく思います♪
          
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