もう終わってしまいましたが、6/3まで、日比谷公園内の日比谷図書文化館で、藤田嗣治の「本のしごと展」が
行われていました。
日比谷図書文化館
旧日比谷図書館です。
千代田区立です。
藤田嗣冶『本のしごと展』(4/4~6/3)
日本での装頓が中心です。
ポスター
日比谷図書文化館入り口
今年は藤田嗣治がフランスに渡ってから100年になるそうです。そのため、今年は藤田の展覧会が多く
催されるそうです。その1環として行われたのがこの「藤田嗣治 本のしごと展」です。
藤田の油絵製作とは違う、本に関する挿画本、装填、雑誌の表紙などの仕事が中心となっています。
彼が本製作に関して、かなりの興味を持っていたことが判ります。いわば藤田のもう一つの顔です。
この展覧会は1913年に巴里に渡り、その後1933年から再び日本に住んでいた時代から1949年、
フランスに再度行くまでの間の”本のしごと”がまとめて展示されています。
今迄、何度か藤田の展覧会には行きましたが、このような”本のしごと”をまとめて見たのは初めてでした。
先日、NHKの「ラジオ深夜便」で、この展覧会に携わった方のお話を聞きましたが、彼の”本のしごと”には、
藤田の個性が凝縮されていること、絵画では知りえなかった世界が見られるとのお話でした。
絵画制作が本職の仕事だとすると、本のしごとは、いわば”彼の趣味の世界”だとも話されていました。
そして、挿画にしても、本をよく読み、丁寧な仕事をしたそうです。きっと藤田は”本”や”雑誌”がとても好きだったのではと推測されます。
またこの展示と共に、千代田区6番町にあった彼のアトリエでの写真を写真家の土門拳さんが撮られていて
展示され、これも彼の素顔を見るようで非常に興味深いものでした。
東京では残念ながらもうこの展覧会は終了してしまいましたが、今後、日本各地で開催される予定だそう
ですので、興味のある方は是非チェックなさってみて下さい。
今回、本好きの私にとってはまるで夢のような藤田の「本のしごと」の展覧会でした。